うどん小話 番外編 その三 神さまのイエローカード
秋もすっかり深まり、店の庭にある銀杏の木の葉も黄金色に染まり、ヒラヒラ舞い落ちてきます。観ているぶんには秋を感じさせてくれるので良いのですが、庭掃除する者としてはたまりません。もっともこの掃除は私の仕事です。
話は変わりますが、先日、三男坊が志度湾で70cm(メジャーで計りました)の「スズキ」を釣ってきました。時季的には過ぎているのですが、なかなかの味でした。その二日後、お客様が「サワラ」を二本店へ持ってきてくれました。これも70cm位ありました。「サワラ」は"魚"編に"春"とかきますから春が旬だと思っている方がいますが、それは違います。11月頃から冬にかけてが本当の旬となります。
同じ日に、町内の友人N君が志度湾で釣れた「ベラ」を20匹余り、家の方へ放り込んでくれました。その二日後、今度は「関サバ」(怒和島・ヌマジマで釣れた本物)を2匹、知人K君からいただきました。この「サバ」、今までに食べた中では最高・・・・!!この味は一生に一度味わえるかどうか・・・・?のものです。
ここまでの話でもウソのような話ですが、その二日後、今度はなんと・・・・「マグロ」です。「関サバ」を釣って来たK君が、宇和島港から釣り船を出し「キハダマグロ・13kg」を2本釣り上げたのです。そのうちの一本をまたまたいただきました。生まれて初めてのことです、釣りたての「マグロ」の刺身を食べるなんて・・・・。「頭」は後日"兜焼き"にしようと思い、現在冷凍中。
一週間のうちに夢のようなことが立て続けに起きました。瀬戸内海もまだまだ捨てたものではないと思いながら「マグロ」の刺身でビールを飲んでいました。そこに茨城県の霞ヶ浦で「コイ」の大量死発生のニュースです。瀬戸内海でも時々養殖ハマチの大量死が発生します。陸地ではBSE感染牛の発生、野菜には残留農薬の問題などなど・・・・。生まれて初めて「関サバ」、釣りたての「マグロ」の刺身と自然の贈り物で夢心地になっていたのに残念です。
自然に逆らう人間界に、神さまがイエローカードを提示しているように思えてなりません。
本当に地球はかけがえのないものなのに・・・・。