うどん小話 その百八十四 フォッサ・マグナ
日本人と桜について前ページで書きました。普段何気なく「日本国」とか「日本人」とかの言葉を使っているのですが、いつの頃から我々の先祖はこれらの言葉を使い始めたのでしょうか・・・・?。また、うどんは関西、ソバは関東と言うように、この「関西」「関東」の言葉はどこから来たのでしょうか・・・・?。
まずこれらの事を調べる前に「フォッサ・マグナ」について説明しなければ、日本列島のことも、関西と関東の文化の違いも理解できません。以前の小話(九十・九十三)の中で、この言葉が出てきていますので、もう一度ページをお開きください。
そこで今日は「フォッサ・マグナ」について書いてみます。
「フォッサ・マグナ」はラテン語で"大きな溝"という意味です。日本列島は約2500万年前はユーラシア大陸の一部でした。それが地球の大地殻変動により、アジア大陸の東の大地が盛り上がり、多くの割れ目ができていきます。北東-南西方向にできた大きな割れ目が日本海となり、北西-南東方向には小さな落ち込みができます。この溝のことを「フォッサ・マグナ」と言うのです。この溝がのちのち日本文化に大きな影響をあたえます。
日本列島は今のような形でなく、多くの島々の集まりでした。海底では激しい火山活動が続いていました。約1600万年前のことです。やがて海底火山活動がやんで、日本海に静かな時代が訪れます。そして海底が沈み、深い海ができあがります。九州と朝鮮半島は陸続きになり、冷たい海流が流れ込み、日本海にはクジラが泳ぎまわっていました。約1200万年前には大地殻変動も終わり、海底にたまった膨大な厚さの地層は現在見られるような日本列島の形に向けて隆起し始めていきます。
話が長くなりますので、次ページへ続きます。