うどん小話 その二十一 ”コシ”
小話その十九で書きましたうどんの”コシ”について述べます。
お客様のなかには硬いうどんを”コシ”があると勘違いをしている方がおられます。
また冷凍うどんは”コシ”があると言われるお客様もいらっしゃいます。
冷凍うどんの硬さは、小麦粉が持っているものではありません。カタクリ粉(澱粉質)を
小麦粉に入れることにより”コシ”らしきものを出しているにすぎません。
元来、小麦粉で作ったものは、茹であがってから数十分で柔らかくなってしまうものです。
(どんな名人が作っても同じ)
本当にうどん好きな方であればわかると思いますが、のど越し、歯ごたえが本物と冷凍うどんでは違うのです。
やたらピカピカ光っているのも小麦粉の”ツヤ”ではありません。
そこで”コシ”とは何か・・・・・
”コシ”とは柔らかくて張力のあるもの(ここが大切なところです。)、すなわち、伸長度のことです。
伸長度は 1.7倍、つまり 5cmのものなら 8.5cm以上伸びること、これを”コシ”と言うのです。
”硬さ”と”コシ”は違います。