うどん小話 その八十六 生姜(最終版)
"しょうが"には、他の薬味には無い不思議な効用があります。
中国では、二千年前から身体の節々の腫れや傷みが治るといわれ、使われていました。現代でいうリウマチとか関節炎・神経痛とかの病気です。これに生薬としての"しょうが"が用いられていたのです。
慢性的な痛みには中国産の"しょうが”、急性の痛みにはインド産の"しょうが"と、これらのエキスを使い分け、炎症を誘発し痛みを引き起こすプロスタグランジン・ロイコトリエン・サイトカインという体内化合物を抑制していました。
最近の話として、陸上競技のスーパーヒーローであるカール・ルイス(アメリカ)が長年の競技生活で膝を痛め、慢性的な変形性関節炎を患い、日常生活にも支障を来たしていたのですが、’96年頃から"しょうが"のエキスを服用しはじめたところ、4~6週間で痛みが少なくなり、トレーニングが再開できるようになったそうです。これは本当の話、不思議な話、東洋の神秘・・・・!!
まさしく医食同源ということで、「生姜」の話はこのページで終わりといたします。
書き忘れたことがあります。"しょうが"は英語で「ジンジャー」といいますが、「角の形をしたもの」という意味で、サンスクリット語からきており、食用にする根茎が鹿の枝角に似ていることに由来しています。