うどん小話 その百七十四 チャボと孔雀
梅は咲いたか・・・・、桜はまだかいな・・・・。という季節になり、当店にある梅も満開になりました。ヤブ椿の蕾もふくらみを増し、開花間近です。
昔から"梅にウグイス"という言葉がありますが、これは嘘です。この時季に梅の花に飛んで来るのは"メジロ"であり、"ウグイス"ではありません。庭の木々にミカンを吊るしてやると、数羽の"メジロ"がやって来てそれを突きます。
ではどうして"ウグイス"となったのでしょうか・・・・?。"メジロ"の鳴き声は「チチチチ・・・・」と小さく、美しくもありません。寒中に咲く美しい梅の花には、鳴き声が大きくそして美声な"ウグイス"が似合うと昔の人が勝手に決めたのでしょう。
ここで本題の「チャボと孔雀」の話に入ります。
チャボと孔雀を飼い始めて、もう三十年近くになります。うどん店を開業した時、子供たちがまだ1~4歳(男の子ばかり3人)であったので、子供たちの情操教育になればと思い、ナべツル(ベトナム原産)の番(つがい)を飼ったのが始まりでした。
このナベツル、活きたエサしか食べません。高松市内の魚屋さんからドジョウを買ってきて食べさせていたのです。でも、素人のうどん屋が飼うものですからどうもうまくいかず、一週間後に一羽が少し弱ってき、エサを自分でとらなくなりました。そこで、その一羽の口を無理矢理開けてドジョウを入れたところ、ツルの首は長く、途中でドジョウが喉に引っ掛かりあえなく窒息死です。これには参りました。かわいそうで・・・・!!
生き残った一羽を早々に鳥屋(現:白鳥動物園)さんに持って行き、孔雀二羽(オス・メス)と交換しました。これがうどん屋と孔雀の付き合いの始まりです。その当時の金額で確かナベツル(番)は10万円したと記憶があります。一瞬にして5万円がパァーとなったわけです。
まだまだチャボと孔雀の面白い話が続きます。次のページへどうぞ。