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うどん小話 その三十三 うどんすき

うどんの本場香川県で、”うどんすき”という言葉はよく耳にすることでしょう・・・・・・・・が、
この言葉(メニュー)は、どこのうどん屋さんでも使えないのです。

うどんすき大阪に本店がある「美々卯」という店が商標登録をしており、漢字・ローマ字・カタカナ・ひらがな、などなどすべての言葉が一切表記できません。

香川県のある有名なうどん店は”うどんの寿喜”と「の」を入れた看板を出している程です。 国道11号線を、車に乗って東に走れば目にすることがあるでしょう。

当店も数年前にテレビで”うどんすき”の広告を出したところ、放映したテレビ局に抗議の文書が送られてきました。 今は味で勝負すればいいと思い、一切広告はしておりません。

”うどんすき”の特徴は”だし”にあります。

はじめから”だし”をとっている鍋料理です。(関東地方にある寄せ鍋の関西版と思えばいいでしょう。)

食べ方ですが、順序を書いてみます。

(1)小さな器に鍋からだしを取り、ショウガ・ネギ・レモン汁を少々入れます。その”だし”を味わってみてください。(この味で、店の値打ちが決まります。)

(2)次にいろいろな具(瀬戸内海の小魚、エビ、カニ、鶏肉、豚肉、豆腐等)といっしょに、白菜、ネギ、シイタケ等の野菜類を入れます。(具はお客様のご注文により、変えていきます。)

(3)お酒が飲める方は、この具を”あて”にしてください。(冷酒が合います。)

(4)火加減に注意しながら、最後にうどんを入れるのですが、鍋のだしを煮詰まらさせないように、”だし”を再度入れて、うどんをおいしく召し上がってください。 うどんすきをおいしく食べるためには、鍋奉行が必要です。鍋料理で最後まで煮詰まらさないことが鍋奉行の仕事です。(必ず一人は必要です。)

当店は”うどんすき”の広告はしていませんが、お客様から注文があれば調理いたします。

「美々卯」さん、ごめんなさい。

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