トップページ » うどん小話 » 第三巻 目次(41~60) » その四十八 日本三大七味

うどん小話

  • 第一巻目次(1~20)
  • 第二巻目次(21~40)
  • 第三巻目次(41~60)
  • 第四巻目次(61~80)
  • 第五巻目次(81~100)
  • 第六巻目次(101~120)
  • 第七巻目次(121~140)
  • 第八巻目次(141~160)
  • 第九巻目次(161~180)
  • 第十巻目次(181~200)
  • 番外編目次(1~)

うどん小話 その四十八 日本三大七味

『八幡屋磯五郎』の七味唐辛子に使われている七種類の薬味は「赤唐辛子」、「生姜」、「陳皮」、「山椒」、「黒胡麻」、「青紫蘇」、「麻の実」です。

また『七味家』が使っている薬味は「赤唐辛子」、「山椒」、「白胡麻」、「黒胡麻」、「青紫蘇」、「青海苔」、「麻の実」の七種類です。

これまでの話から”七味唐辛子”と一口に言っても、日本には300年以上の時を刻んだ三種類の七味唐辛子があるということがおわかりいただけたでしょうか。

それでは次に何故、日本三大七味といわれる「やげん堀」、「八幡屋磯五郎」、「七味家」でブレンドされている素材に違いがあるのか・・・・・・・・・・・・
それは関東と関西の食文化の違いに一番の理由がありそうです。

江戸時代当時、関東では「ソバ」、関西では「うどん」が最も庶民的な食べ物でした。

そして”ソバ”つゆが濃い口の醤油味であるのに対して、”うどん”のそれは昆布やかつおの風味を大切にした薄口の醤油味であることが、両食文化の違いを如実に表しています。

小話その二十六、その二十七、その二十八をもう一度ご覧になってください。

「やげん堀」の七味唐辛子は濃い口の醤油味に合うように辛味を強調してブレンドしたものであるのに対して、「七味家」のそれには風味を大切にした薄口の醤油味に合うように香りの良い薬味が多く使われているのです。

このように関東の『濃い味文化』と関西の『薄味文化』が、七味唐辛子に使われる薬味のアレンジを変えていったのでしょう。

このページのトップへ戻る