うどん小話 その五十一 卓袱(しっぽく)
”しっぽくうどん”とか”しっぽくそば”とかの麺メニューの言葉をよく耳にすることがあるでしょう。
この「しっぽく」の語源を私の友人(Yさん)が先日FAXで送ってきてくれました。
なぜか私の友人には”Y”さんが多くいます。JR四国のY駅長、旅行センターのY君、町議のYさん、インターネットを教えていただいたY教授、陸上自衛隊善通寺駐屯地のY二等陸佐、小話四十九のY支店長などなど・・・・・・・・。
私も卓袱(しっぽく、又はしっぽこ)の語源も読み方も漢字があることも知りませんでした。
「卓」はテーブルのこと、「袱」はふろしき、クロースのことで二つ合わせて卓袱(しっぽく、しっぽこ)と発音(唐音)し、食卓の袱いのこと、転じて食卓の称となります。
江戸時代の寛永(1748~50年)に、長崎の卓袱料理のなかの大皿に盛られた麺からヒントを得たもので、江戸瀬戸物町(現・中央区日本橋室町本町)の近江屋というそば屋さんが売り出したそうです。
幕末の頃は、焼きたまご、かまぼこ、しいたけ、クワイなどを加えたものが一般的でした。
このしっぽく料理は江戸では”そば”、関西(京阪)では”うどん”の料理として発達していきました。
250年余りの歴史があるしっぽくうどんが、本場香川県でみられなくなってきています。
小話その二十二をもう一度、お読みください。