うどん小話 その九十 謎(パート2)
一話で仕舞しようと思っていましたが、ついつい熱が入り、私自身も面白くなり話が長くなってしまいました。
うどん文化の発祥地は関西、ソバ文化の発祥地は関東という話は、小話連載の中で何度も書いてきましたから、もう、皆様には御理解いただいていることでしょう。
当然、うどんとソバの"つけ汁"に違いがあることもおわかりでしょう。淡口醤油には"しょうが"と"青ネギ"、濃口醤油には"ワサビ"と"白ネギ"が、色彩的にみても合っています。(謎その3)
次にこの二つの植物の出自です。"しょうが"は熱帯地方の出身。"ワサビ"は純国産で、高地の冷涼な場所が出身地です。"ソバ"も高地で寒冷な場所で生まれ育つのです。すなわち、出自の合致。(謎その4)
また「四大薬味」の中に"ゴマ"があります。この"ゴマ"はアフリカ(熱帯地方)が原産地で、"しょうが"にはよく合います。(これも出自の合致)
しかし、"ワサビ"には合いません。たぶん、関東のソバの"つけ汁"には"ゴマ"が付いていないと思います。
当店のざるうどんの"つけ汁"には、"しょうが"・"青ネギ"・"ゴマ"と三品を必ず付けます。(関西式)
最後の謎になりますが、フォッサ・マグナによるところがあるかも知れません。(謎その5)
以上、五つの謎解きをやってみました・・・・。が、"しょうが"で食べるか、"ワサビ"で食べるかは、個人の好みの問題ですので、御自由に"食"を楽しんでください。
楽しむことが"食"の基本です。
食は生なり、生は性なり・・・・。