うどん小話 その百五 醤油豆(最終版)
"そら豆"は11月初めに種をじか蒔きにし、翌年の5月頃収穫します。その後6月上旬まで乾燥させます。
ここで小話その二十九(うどんはSM)のページを御覧ください。小麦の生育過程と同じであることがおわかりでしょう。瀬戸内海地方の空梅雨と関係があるのです。西アジアの作物がシルクロード(瀬戸内海もシルクロードの一部)で伝播し、この地の気候風土と相性が合ったのでしょうか・・・・?
作り方ですが、まず乾燥した"そら豆"をほうろく(直径50cm~60cmの素焼き瓦)、またはフライパンで、20分位炒りますと"そら豆"の厚い皮が褐色になり、まだらに黒く焦げていきます。この"そら豆"を砂糖(味りん・日本酒などを入れる家庭もあります。)と、唐辛子(しょうがでも良い)で調味した醤油の大鉢に入れます。
そのあと、炒り終わった熱々のほうろくを大鉢の上にかぶせて伏せ込み、熱をこもらせるのです。これで1時間位放置すると、炒り豆自体の熱とほうろくの熱で豆が柔らかくなり、調味した醤油と砂糖がほどよく染み込み、チョッピリ効いた唐辛子が味を引き立て、醤油豆のできあがりとなります。
ただ残念なことに最近ではほうろくを使う家庭が少なくなりました。
以上作り方を簡単に書いてみました。たかが"そら豆"とはいえパート4までの話になり、私自身も勉強になりました。
宝塚在住のS様に深く感謝申し上げて、醤油豆のページは終わりとします。