うどん小話 その百四十八 箸(パート5)
うどん・ソバと割箸は大切な関係なので、箸のことを調べてみますとこんな長い話になってしまいました。長くなりついでに、割箸の種類を書いてみます。
「丁六箸」(ちょうろく) コンビニ弁当などについている。
「小判箸」(こばん) 立ち食いソバ屋などで使われることが多い。
「元禄箸」(げんろく) 割れ目に溝を付けて割りやすく加工したもので、うどん屋・ソバ屋に多い。
「天削箸」(てんそげ) 頭部を(天)を斜めにカットしたもので、高級料亭などで使われる。
「利久箸」(りきゅう) 茶道の名人「千利休」が考案したもので、両方の端を細く削って
左右対称の形の"両口"の箸。「夫婦利久」とも呼ばれていました。
「らんちゅう」 金魚の「ランチュウ」に形が似ているのでこの名前が付きました。
箸の中では高級品であり、特におめでたい「ハレの日」などに使用します。
「片口利久箸」 両口に対して片方しか口につけられないので「片口と」呼ばれています。
(かたくちりきゅう) 自分の口にのみ食物を運ぶ箸で普段に使い「ケの箸」とされています。
以上のような種類があるのですが、この他、塗箸、竹箸もあります。ちなみに、現在私の使っている箸は「あうん」さんからいただいた"幸運"の竹箸です(小話百四十四参照)。
なお当店で使っている割箸は「元禄箸」です。
最後になりますが、"はし"の発音は"橋"から来ているそうです。食べ物と口とをつないでくれる大事な"懸け橋"なのです。この思いでうどんをお食べください。