うどん小話 その百四十九 箸(番外編)
やっぱりバンコクの方が過ごしやすかった。夕方には必ずスコールがあり、夜は気温が下がります。
今回は息子達のグループとは、ホテルも観光ルートもまったく別々でした。行き帰りの飛行機(シンガポール・エァーライン)が一緒であったというだけです。彼らのホテルは「NANAホテル」、私は「ロイヤル・オーキッド・シェラトン」。"月とスッポン"、"富士山と五剣山"ほどの違いがあります。バンコクを御存知の方であれば納得してもらえるでしょう。
今年は2月にもバンコクへ"激辛スパイス"を仕入れに行きましたから、どうしようか・・・・?と思っていたところ、1名欠員が出たというので参加することになりました。そうであれば、今までとはまったく違うホテルの過ごし方をやってみようかと思い、本を5冊ほど持って行きました。
「エルサレムは誰のものか」(NHK出版)、「旅する胃袋」(アートン)、「謝罪します」(文芸春秋)、「世界地図から歴史を読む方法」(河出書房新社)、「亡国の日本大使館」(小学館)、以上です。
一日中、ホテルの部屋で読書三昧。私を知っている人は絶対に信じないでしょうが、嘘のような本当の話です。昼は近くの屋台、夜はN君(小話百二十三で登場)と、チョット上品なレストラン。
ここで本題の箸の話になるのですが、タイ料理はスプーンとフォークが出てきます。特別に箸が欲しいと言えば出してくれるのですが・・・・、プラスチック製。メン類を食べる時にはどうも勝手が違います。たとえどんなに素晴らしい象牙の箸でも合わないでしょう。やっぱり割箸のものです。中華料理店は、箸(プラスチック製)とスプーンが出てきます。お隣の国、韓国は金属製(銀)の箸を使っていました。
このように箸一つとっても、その国の文化や歴史・生活環境・宗教・気候風土などの違いがみてとれます。
割箸の文化は世界中で日本だけのものであることを、今回のバンコク旅行で再発見して箸のページを終わります。